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ベトナム人実習生を保護する寺

Xã hội    • 2018年01月01日

栃木県那須塩原市に完成させたベトナム仏教寺院「栃木大恩寺」 ⓒ Thoi Dai

栃木県那須塩原市に完成したベトナム仏教寺院「栃木大恩寺」 ⓒ Thoi Dai

ティク・タム・チー尼僧(Thich Tam Tri/43歳)は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で職場を失うなど、日本での暮らしに行き詰まったベトナム人技能実習生らに寝食の場を提供するベトナム仏教寺院「栃木大恩寺」を栃木県那須塩原市に完成させた。
埼玉県本庄市の寺でも同様の活動をしており、今回は2拠点目となる。

2018年に埼玉県本庄市にある大恩寺を完成させ、住職を務める在日ベトナム仏教信者会の会長のティック・タム・チーさんの元には、生活に困ったベトナム人が助けを求めてやってくる。当初は20人程度だったが今では70人にまで増えている。

困難な状況にある同胞はもっとたくさんいるかもしれません。そんな人たちにはたとえ追い詰められたとしても、このお寺を最後に帰る家だと思ってもらえればと思いますとチーさんは語っている。

完成を祝って祈りを唱えるティク・タム・チー住職 ⓒ Thoi Dai

完成を祝って祈りを唱えるティク・タム・チー住職 ⓒ Thoi Dai

この埼玉県の大恩寺の活動を聞きつけた東京都小平市の富田道雄さん(72歳)は、栃木県那須塩原市の自宅に2つ目の寺を建てることを申し出た。
老舗の塗装会社を経営する冨田さんは、顧客である電機メーカーの工場でベトナム人実習生が懸命に働く姿を目の当たりにしてきたという。
「若者が海外で頑張っている姿を見て感動した。彼らの力になりたい」と話す。

放置されていた自宅を1カ月かけてリフォーム・清掃し、保護を必要とするベトナム人を助けるための寺が完成した。
家のリフォームを手伝ったホー・ヴァン・カーさん(Ho Van Kha/27歳)は2020年夏に大音寺に入居した。2018年に豊田市の自動車工場の実習生として来日したが、昨年新型コロナの影響で職を失った。
「親切な日本人はたくさんいますが、それでもベトナム人同士で支えあえる場所があるのは安心しています」と話している。

栃木大音寺の庭を見下ろす部屋 ⓒ Thoi Dai

栃木大音寺の広間 ⓒ Thoi Dai

入国管理局によると、2020年12月末までに日本に住んでいるベトナム人は44万8053人で、10年前の10倍以上になっている。現在、栃木県には8,000人近くのベトナム人が居住する。
2019年にはベトナム人が中国人を抜き、日本に住む最大の外国人コミュニティとなった。

〈Thoi Dai〉
※これらのニュースは各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
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