平和教育を行う活動
Nagasaki
長崎平和大学の実施にあたって、中島記念国際交流財団からの助成を受けて、長崎県、長崎市の協力のもと、毎年2回開催している。2019年度は6月1日(土)と11月9日(土)に実施した。
本事業の目的は長崎県内の10大学及び高等専門学校の新入留学生及び日本人学生を対象に、平和教育を行うものである。
数ある留学先の中から長崎という地を選んだ学生に、長崎で起こった悲劇を通し、平和について考えてもらい、自分たちが考えたことや平和の尊さを世界へ発信してもらった。
まず、長崎大学の講堂で被爆者の方からご自身の被爆体験について語っていただいた。留学生の皆さんは初めて聞く被爆体験を真剣に聞き入っており、中には凄惨な体験に涙ぐむ学生もいた。講話後は留学生から被爆者の方へ質問を行った。ある留学生から自身が以前に日本の学生との交流で体験の例として、若い世代をはじめとした日本人の中に、先の大戦についての知識や被害となった国に対する認識にずれがあるために、それらの被害に実情を受け入れたうえで平和や核兵器の悲惨さについて話し合わないと交流ができないとの意見があった。また、他の留学生から核兵器による健康被害や、家族の安否などを尋ねていた。講話者は留学生に対して平和の尊さと核兵器の悲惨さを訴え、ぜひ世界へ発信して欲しい強調されていた。国によって核兵器保有への考え方が違う中、核兵器がもたらす被害を実際に聞き、留学生の皆さんはいろいろと感じることができたようであった。
午後からは2班に分かれて行動した。平和公園や原爆中心地で被爆遺構をそれぞれのお国の言語で平和案内人(ボランティアガイド)から説明を聞きながら見学した。母国語での説明だったため、その場で疑問に思ったことはすぐに質問でき、核兵器に対する知識がより深まったようだった。その後長崎原爆資料館で写真や展示物を見学し、平和について学んだ。
長崎歴史文化博物館では江戸時代、鎖国となった日本で唯一外国との交易がおこなわれていた長崎の歴史や文化について学んだ。館内で行われた寸劇では日本語がわからない部分もあったが、着物を着た役者との掛け合いや写真撮影などができ、長崎についてのいろいろと学べたようだった。
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