多彩な魅力の宮城県へ!
Travel
Text: Le Mai, Nguyen Dinh/ Photo: Nguyen Dinh/ Translator: Le Mai, Tu Nhi
Cooperation: Miyagi Prefecture, HIS Song Han Viet Nam Tourist
宮城県は、日本の東北地方にあり、魚介とお米で有名なところです。とくに、宮城の海は寒流と暖流がぶつかる地点なので、おいしい魚介を豊富にとることができます。ベトナムから東京への飛行機に乗り、そのまま仙台空港行きへ乗り換えられます。東京の空港から仙台空港まではたった約60分のフライトで、ホーチミン市からハノイまでよりも早いので、とても行きやすいと感じました。飛行機の窓から、白い雲が見えなくなり、宮城県のさわやかな青い海が見えていることに気づいたら、もうすぐ始まる貴重な体験が満載の旅に備えて、荷物も心も準備万端にしましょう。
日本三景の一つ・松島
大小260余りの諸島である松島は日本三景の一つ。俳人が松島を訪れた際に、あまりに絶景なので句が浮かばず、「松島やああ松島や松島や」という句を詠んだという逸話があります。
奇妙な形をした千貫島 (Photo: Nguyen Dinh)
ベトナムのハロン湾と同じく石灰からできている松島は、荒波にもまれて、様々な形をした島々となっています。例えば、海から頭を上げる動物の頭のような仁王島や、波の形をしたよろい島、穴を開けられた鐘島など、面白いかたちの島がたくさんあります。
侵食された石灰岩が、松島の独特の風景をうみだしている (Photo: Nguyen Dinh)
松島の風景を満喫するクルーズは最高!日本三景のひとつである美しい風景がある松島を眺めながら、島々の英名や面白いエピソードを聞きましょう。
侵食された石灰岩が、松島の独特の風景をうみだしている (Photo: Nguyen Dinh)
円通院
1646年に建立された円通院は、東北地方で有名な臨済宗妙心寺派の寺院です。裏の山道には様々な鎌倉時代の仏像があり、禅宗が日本に広く広まっていたことの証になっています。
秋色をした伝統的な日本庭園 (Photo: Nguyen Dinh)
境内には、ヨーロッパのような雰囲気のある色彩豊かな庭園や、大悲亭の近くにあるバラ亭以外にもたくさんのきれいな庭園があり、円通院の魅力のひとつになっています。
お寺にある美しい仏像 (Photo: Nguyen Dinh)
日本の伝統的な建築の美しさに加え、ヨーロッパから伝わったハートやバラなどの模様もあり、国内でもユニークな寺院として知られており、国の貴重な遺産になっています。
現在では、繁忙期には毎日2.000人ほどの人がここに訪れ、お参りをしながら円通院の美しい風景を眺め、仏教の文化と美しい自然を楽しんでいます。
円通院の山門 (Photo: Nguyen Dinh)
世界の中でもユニークな村・蔵王キツネ村
蔵王連峰の宮城県側、標高590mほどの場所にあるこの村では、キタキツネやプラチナキツネなど6種・約250頭のキツネが飼育されています。うち100頭以上が広く囲われた林の中に放し飼いにされており、この美しい動物を間近で観察できるユニークな場所です。1990年にオーナーが私費で開園し、現在は毎年約10万人の来園者が訪れています。
公園のエントランス (Photo: Nguyen Dinh)
オーナーは「キツネは犬や猫のように人に懐く動物ではなく野生動物で、家畜化はできません。キツネは頭数も少なく、病気などで毎年死んでしまうし、きちんと数を管理するのはとても大変なことです。ここは全部私費で運営しています。毎年、来園客がどんどん増えており、とてもうれしいです」と話していました。
黄金色のきつねが放し飼いされている (Photo: Nguyen Dinh)
ここでは、裾が長い衣服、揺れるものがついた靴などは避けた方がいいと言われました。キツネたちはそれをネズミだと思い、追いかけてきて噛む可能性が高いのです。そして、キツネにはなるべく触らないようにしましょう。どうしてもエサをあげたいときは、決まった場所でエサをやることができます。
ここへ来るのに一番いい時期は、秋から冬にかけてです。寒い時期、キツネはきれいなふわふわの毛を身にまとい、かわいい寝顔であなたの心をわしづかみにします。
飼育員のまわりに集まって、エサを欲しがるきつねたち (Photo: Nguyen Dinh)
仙台駅から出ている観光バスで行くことができます。入館料は中学生以上:1.000円。行く前に必ず営業時間をチェックしてください:http://zao-fox-village.com。
旅館三治郎でゆっくりと過ごす
蔵王連峰の裾野に、宮城県の伝統的な温泉地が広がっています。代表的な温泉旅館が、300年以上の歴史をもつ旅館三治郎。江戸時代の伝統の建築様式によって造られた23の客室は、木材のあたたかみがありながら、洗練された雰囲気もあります。
三治郎のご主人が毎朝客さんにお茶を入れてくれる和室 (Photo: Nguyen Dinh)
毎朝7時から、三治郎のご主人は和室でお茶を淹れながら、お客さんと昔からの友人のように会話をします。お風呂は、屋内ではありますが外の自然が見えるようにデザインされています。
蔵王連峰を臨む露天風呂 (Photo: Nguyen Dinh)
夜になると、おまちかねの会席料理。暖かい和室でいただくことができ、ここに泊まる上で楽しみにしたいことのひとつです。
三次郎の和食 (Photo: Nguyen Dinh)
アットホームな南三陸ホテル観洋
ホテル観洋は地元で最も歴史あるホテルで、志津川湾沿いにあり、2011年に15mの高さの津波の被害を受けました。建物が強固であったことから、ご主人の厚意で、ホテルの244室は避難所として使用されました。
南三陸ホテル観洋の温かみのある内観 (Photo: Nguyen Dinh)
1000人以上を受け入れ、2カ月以上もの間、住民たちのサポートをし続けたといいます。「1960年代、父親が津波の被害に遭いました。だから災害への対策を考えて、他の被災者の皆さんにも伝えています」と話すご主人。
南三陸ホテル観洋の温かみのある内観 (Photo: Nguyen Dinh)
震災前はふつうのホテルだった観洋は、震災後は避難所となり、泊まる場所や食料を提供し、ホテルの従業員も雇い続けました。「今日やったことは、将来の孫の世代にもつながること」とご主人は話していました。
地元でとれた魚介を使った会席料理 (Photo: Nguyen Dinh)
三陸かき小屋ごろごろ市場のカキの食べ放題で満腹!
東日本大震災から見事に復旧した宮城県のかき産業は、新鮮なかきを完全保存できる最新技術をもっており、全国でも有名な産業となっています。さらに、宮城県南三陸町のとある養殖カキは、環境と社会に配慮した国際的養殖認証(ASC認証)を日本で初めて取得しました。
三陸かき小屋ごろごろ市場は新鮮なかきをたくさん食べられるお店 (Photo: Nguyen Dinh)
つまり、宮城県へ行ったら、かきはぜひ食べてほしいということ。私たちのおすすめのお店は、2.980円で食べ放題、満腹になるまでかきを食べられる三陸かき小屋ごろごろ市場!かきは、テーブルにある鉄板のようなところで15分蒸し、ポン酢や醤油などをつけるだけでおいしく食べられます。
(Photo: Nguyen Dinh)
(Photo: Nguyen Dinh)
カキの甘みや、ほんのり酸味のあるポン酢、または醤油の濃厚な味と合わせて、新鮮なかきのぷくぷく食感を何回でも食べたくなります。
三陸かき小屋ごろごろ市場の外観 (Photo: Nguyen Dinh)
仙台朝市
仙台駅から歩いて5分の仙台朝市は、40年前から地元の人と観光客でにぎわう買い物スポット。100メートルほどの道沿いに71店が並び、普段の食べ物のほかにも、旬の果物や魚介などもたくさん売られています。仙台市内には市場はここしかないので、毎日通っている人も多く、仙台の人々には「家族の台所」と呼ばれているそうです。
仙台朝市の風景 (Photo: Nguyen Dinh)
観光客も、仙台らしい朝市のにぎやかさを体験したり、おいしい食べ物を買ったりしてとても楽しむことができます。そして、石巻、塩釜の港なども近いので、夜の仙台はたくさんのおいしい海鮮料理屋さんがあってとても魅力的!
津田鮮魚店の内観 (Photo: Nguyen Dinh)
仙台市の国分町にある津田鮮魚店という居酒屋には、海鮮の面白いメニューがたくさんあります。特に、ボリューム感のある骨付きマグロの上にのった刺身の盛り合わせは、中トロや帆立などたくさんのっていて、とっても贅沢!スプーンで骨についているマグロをすくうという食べ方は、日本人でさえ珍しいのだそうで、とてもおいしかった。
骨付きマグロの上に盛られた刺身の盛り合わせ (Photo: Nguyen Dinh)
LE MAI, NGUYEN DINH/ kilala.vn
仙台空港は宮城県名取市にあります。日本の東北地方の中心地にあるので、仙台空港は北の地方や東京行きの便へ乗り換えるのにもっとも便利な空港です。東京便は毎日ANA2便(新幹線は80便以上)あります。
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