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廃棄物からエッセンシャルオイルを

Tin 60s    • 2018年01月01日

エッセンシャルオイルの原料を収穫するチュオンさん(右後方) ⓒ Vietnam Net

エッセンシャルオイルの原料を収穫するチュオンさん(右後方) ⓒ Vietnam Net

中部タンホア省(Thanh Hoa)タックタイン郡(Thach Thanh)出身のズオン・スアン・チュオンさん(Duong Xuan Truong/24歳)は、地元の農業副産物からエッセンシャルを作り出し、社会貢献と環境保護に努めている。

2017年に自宅工房で設立した会社「BEFINE」は、4人だった従業員は70人に増え、年間、高品質のエッセンシャルオイルを約10万本、原料油を10トン生産するまでに成長をしている。

起業を思い付いたきっかけは大学生だったチュオンさんが帰省した際、地元の農家が500ヘクタールのレモングラスの根だけを収穫し、何千トンもの葉は捨てているのを見たときだった。さらにその葉は畑で焼かれ土壌に悪影響を与えていた。
価値を生みだす資源となるレモングラスの葉を廃棄物として扱っているのを目の当たりにし、この状況を好転させようと決心し行動を起こした。

2017年、大学を辞め、蒸留プロセス、レモングラスの葉の採取方法、適切な時期、必要な機器などの研究を始めた。
当初、友人には無理だといわれ、両親は自分たちのように畑仕事で苦労をさせたくないと反対した。

しかし、チュオンさんは祖国を発展させるために、無農薬かつ持続可能で環境に良い農業に取り組み、農家の意識を変える手助けをしたいという思いが強かったという。

始めてみると、生産・管理からマーケティング・販売コミュニケーション能力などすべてにおいて経験がないチュオンさんにとっては困難の連続だった。
田舎での起業は、労働力や投資コスト、原材料の豊富さなどの面では有利だったが、最も困難だったのは製品の精製だった。
抽出に失敗して、何十リットルもの不良品を捨てなければならないこともあった。
毎日、寝る間もなく試行錯誤の連続だったこの時期は半年で体重が5キロも減ってしまった。

初めて成功したのはレモングラスから抽出したエッセンシャルオイル30本だ。早速ソーシャルネットワークで販売するとすぐに注文がきて手ごたえを感じた。
価格で勝負するのは無理だと思った彼は、品質を第一に考え、自分の住んでいる地域の原材料や製造工程をライブ配信と撮影しお客さまに公開した。その結果、大手製薬会社や化粧品会社など製品に興味を持ってくれる会社が現れた。

さらに3年の開発期間を経て、シナモン、コリアンダー、ジンジャー、レモングラス、ローズ、グレープフルーツフラワー、タンジェリン、ミントなど、健康や肌に良いとされる約20種類のエッセンシャルオイルや固形香料の製造も手掛けた。

また、価格競争を勝ち抜くため、従来の販売チャネルに加えて、FacebookやZaloなどのソーシャルネットワーク、各種eコマースプラットフォームでの販売を推進し、送料や利用料40%削減を達成させた。
「この事業で何度も失敗し、成功するためには、品質、価格、市場、マーケティングという4つの基準を満たす製品を作らなければならないという教訓を得ました」と語っている。

無農薬で栽培しているため、害虫や病気、収穫量や品質の安定など苦労も絶えないが、彼は自分が選んだクリーンで持続可能な農業の道を貫くため、起業した時の情熱を忘れずに邁進している。今後もお客様に安全で純粋な天然製品を届けることを守り続けていく。

BEFINEは持続可能な発展を目指すエッセンシャルオイルビジネスを追求している  ⓒ Befine

BEFINEは持続可能な発展を目指すエッセンシャルオイルビジネスを追求している
 ⓒ Befine
〈Vietnam Net〉
※これらのニュースは各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
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