半導体不足による自動車生産への影響は？

半導体チップの供給不足により、世界の主要な自動車メーカーが生産停止や納期延長の危機に陥るなか、ベトナムでは生産への影響は少ないという。

ホンダベトナムの三原社長によると、現在のところ、このような部品の不足は同社の生産や組み立てに影響を与えておらず、影響を最小限に抑えるよう努力し、状況の監視を続け、顧客の利益を守っていくという。
また、スズキベトナムの高原社長は、国内モデルが供給不足の影響を多少受けているものの、将来の供給に備えて原材料の供給源を確保することで、需要に応えようとしていると述べた。
トヨタベトナムの担当者は、注文を受けて納期通りに納品しているため、部品不足の影響は軽微であると述べている。

しかし、スズキベトナムの担当者は生産コストが上昇傾向にあり、価格上昇につながるのではないかという懸念もあるという。
また、ベトナム自動車生産企業Vinfastのファム・ニャット・ヴォン会長は、来年約56,000台の電気自動車を販売する予定だが、部品の供給が満たせないため15,000台に下げざるを得ないと述べた。

自動車業界の専門家によると、1台の自動車には平均で約1,400個の半導体チップが搭載されており、電気自動車やハイブリッド車などのハイテク車ではその数は3,000個にもなるという。その一方で、機能的な半導体チップを製造できる国内企業はほとんど存在しない。また、スペアパーツ、特に半導体チップの不足は、今年末から2022年前半まで続く可能性があり、これからの自動車メーカーは、確実にその影響を受けることになる。さらに、この部品不足は世界の自動車産業を苦しめることになるという。

今後の見通しについて、スズキベトナムの高原社長は、中長期的にはビジネスが成長すると考えているが、現時点では新型コロナウィルス(COVID-19)の流行が広がっているため、何とも言えないと語った。
また、ホンダベトナムの三原社長は、新型コロナウィルス(COVID-19)の流行が経済に与える影響により、まだ一定の困難があるとしながらも、政府の効果的な支援政策により自動車市場は今年も成長するとの考えを示した。