減らないブランド模倣品の流通

「2021年における模倣品の密輸・取引や知的財産権の侵害は減っていない」と、密輸対策調査局のグエン・フン・アン局長（Nguyen Hung Anh）は述べている。

有名ブランドの模様品は、主に衣類、履物、ハンドバッグ、スーツケース、時計などである。
税関は規模の大きな密輸に関しては多くを発見しているが、全体数からいえば、ごく一部に過ぎないという。

2020年12月10日、同局はサイゴン港税関支局と協力しTan Cang - Tay Ninh Logistics JSCが所有する商品の委託検査を行ったところ、ルイヴィトン、グッチ、ナイキの偽物を発見した。総額6億5千万ドン相当（約320万円）であった。

2020年11月27日、モクバイ国際国境ゲート税関と協力し、Swift Freight Logisticsが所有するコンテナ4個の検査をしたときは、ナイキとアディダスの履物及び衣服とエルメス、ルイヴィトン、シャネル、グッチなどのハンドバッグやベルトなどが見つかり、これらは総額16億ドン（約800万円）の価値があった。

偽ブランドが絶えないのは消費者にも原因がある。
ソーシャルネットワークでは、ブランド品が数十万ドンで販売され、消費者はそれが偽物だと分かっていても買ってしまう。
消費者の80％は、自分が模倣品や出所のはっきりしない製品を買っていること自覚しているという。

この現状は正規のメーカーに大きな損失を与えているが、密輸、貿易詐欺および偽造品に対する国の委員会は、違反者への刑罰も重くないこともあり模倣品を抑制・根絶することは難しいという。