労働力の確保に苦慮する生産業
Tin 60s
ホーチミン市をはじめ、近隣のビンズオン省やドンナイ省などの生産業は、パンデミック後の労働力不足に悩まされている。
市や省は数カ月間の経済活動の停止を経て再開したが、「グリーンカード(ワクチン2回接種済み)」を持っている人しか働くことができず、これが問題の根源だという。
その上、労働者の90%以上は地方出身であり、移動制限が解除された後に毎日何万人もの人々がホーチミン市から故郷に帰っている。
ホーチミン市
ホーチミン市の靴製造会社LONG RICH(VIETNAM)の組合長であるグエン・ティ・トゥイ・ヴァン氏(Nguyen Thi Thuy Van)は、4,000人の労働者のうち、今週は125人しか仕事に復帰できない見込みだ。約4,000人の労働者は6月に予防接種を受けたが、2回目の予防接種は同市に残った900人だけが受けた。故郷に戻った人たちは省や市を越えての移動がまだ禁止されているため2回目の接種を受けていないという。ホーチミン市の企業は、ホーチミン市人民委員会が課した生産に関する安全基準に従って故郷に戻った従業員を中心に、職場復帰を呼びかけるテキストメッセージを送っている。
ホーチミン市の新型コロナウイルス予防・管理運営委員会によると、すでに5,279の企業が業務再開の登録を行ったという。
一方、ホーチミン市輸出加工区・工業団地管理委員会(HEPZA)の労働組合のファム・ヴァン・ヒエン副会長(Pham Van Hien)によると、トゥードゥック市のリンチュン輸出加工区・工業団地(Linh Trung Export Processing Zone & Industrial Park)では、現在26の企業が事業活動を再開し、完全に予防接種を受けた従業員のほとんどはホーチミン市から来ているという。
また、タントゥアン(Tan Thuan)、アンハー(An Ha)、ビンチエウ(Binh Chieu)、カトライ2(Cat Lai 2)、ヒエップフオック(Hiep Phuoc)、レミンスアン(Le Minh Xuan)などの加工工業区の企業の事務員の80%が職場に戻っている。
企業は労働者を職場に復帰させるために、市が規定する安全対策基準を速やかに満たしたとHEPZAの管理委員会は述べている。
ドンナイ省
ドンナイ省に拠点を置く靴製造会社Chang Shin Vietnamの組合長であるダック・トゥアン・トゥ氏(Dac Tuan Tu)によると、42,000人の労働者を必要としているが再開当初にはわずか5%に当たる2,000人しか戻らないという。さらにドンナイ省のほとんどの企業は、従業員の40~50%にしかワクチンを接種していないという。
ドンナイ工業団地の管理者は再開を促進するために、11の企業に対して、17,500人の従業員がグリーンゾーン、つまり安全な地域に住んでいて、少なくとも1回のワクチン接種を受けていれば、毎日家に帰ることを許可し現場に住み込む必要はないとした。
ビンズオン省
ビンズオンビジネス連盟(Binh Duong Business Federation)のマイ・フー・ティン会長(Mai Huu Tin)は、省内の工場は、50%の労働者不足に直面することになると述べている。それに対しビンズオン当局は、14日以上前に少なくとも1回の予防接種を受けたか、過去6カ月間に新型コロナから回復した労働者は工場で働くことを許可したという。
また、新たな患者が発見された場合、工場は特定の地域を閉鎖するだけでよく、以前のように完全に閉鎖する必要はなくなった。
同省は18歳以上のほとんどの人が少なくとも1回の接種を受けており、2回目の接種は工場の労働者に優先的に行われる。
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