ネスレ、ベトナムを世界の食品・飲料サプライチェーンのハブに
Tin 60s
ネスレ(Nestlé)は、ベトナムが世界の食品・飲料のサプライチェーンの中心となるよう、投資活動の拡大に取り組んでいる。
同社は先月初め、南部ドンナイ省にあるチーアン工場(Tri An)に1億3,200万ドル(約150億円)の追加投資を行い、高品質なコーヒーラインの処理能力を高めることを発表した。この投資はベトナムを国内外の市場向けに高価値のコーヒーを生産・供給するハブにすることを目的としている。
ネスレベトナムのビヌ・ジャコブCEO(Binu Jacob)は、ベトナムの熟練した労働力と優れた労働倫理により、ベトナムは全世界に向けたパッケージ食品・飲料製品の生産拠点になり得る。
また、ネスレベトナムは、ネスレグループが進出しているすべての市場において、最も効率的で柔軟なオペレーションシステムのひとつとして認識されていますと述べている。
同工場は、ネスレベトナムにおける最大の生産工場のであり、また、同地域におけるグループ最大かつ最も近代的なコーヒー加工工場のひとつでもあり、製品はヨーロッパ、日本、韓国、アメリカ、オーストラリアなどの需要の高い地域を含む25カ国以上に輸出されている。
今回の新たな投資により、幅広い製品を生産することができ、先進的な生産ライン、設備、技術を持つネスレベトナムは、ベトナムの農産物、特にコーヒー製品の価値を向上させると同時に、地域や世界への『メイド・イン・ベトナム』製品の輸出を増やし続けることができるとみられる。
サプライチェーンディレクターであるスワン・ウィン・リー氏(Suan Win Lee)は、同社が今後数年間でベトナムにおけるコーヒー生産を拡大する機会を認識している。現在、ベトナムのコーヒー総生産量の約20~25%、年間7億ドル(約799億円)に相当する総購入額を誇る最大のコーヒーバイヤーとなっているという。
また、ベトナムは世界第2位のロブスタコーヒーの輸出国で、生産性においても上位にランクされている。そのため、近い将来、ベトナムは世界的なコーヒー需要の高まりに対応するために、生産性の向上、認証、持続可能な農業の実践にもっと注意を払うべきだと話す。
2021年第1~3四半期において、ネスレベトナムのコーヒー輸出量は、前年同期比で2桁の伸びを達成している。これは、パンデミックの第4波の影響を考えると非常に良い結果といえる。
1995年に設立されたネスレベトナムは、拡大する食品の需要に対応するため、投資を継続的に拡大し製品を多様化して、あらゆる世代の人々の生活の質を向上させてきた。
現在、ベトナムに総額7億3,000万ドル(約830億円)を投資し、2,200人の従業員と4つの工場を運営する。
同社は、ベトナム商工会議所傘下の「持続可能な開発のためのベトナムビジネス協議会」により、製造業分野で「2020年の持続可能な企業トップ3」に選ばれている。
さらに商工省から「Prestigious Exporter of 2020」の認定を受け、同省から認められたコーヒー業界唯一の外資系企業となった。
※これらのニュースは各ソースを参考に記事を編集・制作しています。