ジェンダーに基づく暴力の被害者を支援するセンター
Tin 60s
1月21日、北中部タインホア省(Thanh Hoa)に、ジェンダーに基づく暴力の被害者を支援するサービスセンター「サンシャインハウス2(Ngoi Nha Anh Duong 2)」が正式に稼動した。
ベトナムで2カ所目となる支援センターは、ジェンダーに基づく暴力を経験しているか、その危険がある人たちに、医療、心理的サポート、カウンセリング、社会福祉サービス、緊急シェルター、警察保護、法律・司法サービス、紹介など、国際基準を満たした幅広いサービスを提供する。
また、暴力の被害者を発見し、予防し、支援するために、24時間365日利用できるフリーダイヤルのホットライン1800 1744を備えている。
2020年4月、労働・障害・社会省(MoLISA)と国連人口基金(UNFPA)、韓国国際協力団(KOICA)によって開設された1番目のセンターには今までに、被害者300人以上の女性や子どもたちの安全な避難所となった。ホットラインには、毎月1,000件以上の電話がかかってくる。
今回のプロジェクトは、日本政府の資金提供による国連人口基金プロジェクト「脆弱な人口に対する共助の影響緩和-ベトナムにおける持続可能な開発目標達成に向けた国家の進歩の確保」の下、労働・障害・社会省と国連人口基金が協力して実施された。
今年の第1四半期には、ホーチミン市とダナン市に、同様のセンターがさらに2つ設立される予定。
国連人口基金(UNFPA)ベトナム代表の北原氏によると、このセンターの目的は、最も脆弱な人々を含むベトナムの女性や少女が暴力や尊厳を傷つけることなく生活する権利を持つことを保証することだという。
開設式では、このようなベトナム政府の取り組みに貢献できることを光栄に思うと述べた。
2019年の女性に対する暴力に関する全国調査によると、ベトナムの既婚女性の3人に2人(約63%)が、夫から身体的、性的、精神的、経済的な暴力や支配行動を1つまたは複数回経験していることが明らかになった。
しかし、このような事実を隠す女性も多くその数はさらに多いと推測される。
夫からの身体的・性的暴力を経験したほぼすべての女性(90.4%)は、正式なサービス提供者に助けを求めていない。
女性に対する暴力は、経済発展だけでなく、女性の身体的・精神的健康にも深刻な影響を与え、ベトナムの国民経済の国内総生産の約1.8%を犠牲にしていると考えられる。
クアンニン省のデータによると、2016年から2018年の間に、ジェンダーに基づく暴力が500件以上報告され、被害者の女性は81%を占めている。
特に、精神的暴力(65.2%)、身体的暴力(29%)、性的暴力(2.3%)、経済的暴力(9.5%)の事例があり、被害者の大多数(76.3%)は16歳から59歳であった。
国連人口基金によると多くの努力にもかかわらず、このような暴力はベトナムを含むあらゆる場所で毎日問題となっており、現在も世界で最も蔓延している人権侵害の一つである。
世界の女性の3人に1人が暴力を受けると言われており、今、新型コロナの流行がこの問題を悪化させている可能性があるという。
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