日本人絵画収集家にベトナム外務大臣から功労賞

11月12日、ヴー・ホン・ナム駐日ベトナム大使は、両国の文化交流の促進に貢献した日本人絵画収集家の伊藤豊吉氏とその妻にベトナム外務大臣からの功労賞を授与した。

伊藤氏は、1986年末にベトナムを旅行した際、ハノイの美術館で見た絵画に感銘を受け、ベトナム人画家の作品を収集するようになった。
その後、何度もベトナムを訪れ収集し、豊かな発展のために新しい時代を切り開くという願いを込めてこのコレクションを「豊栄」と名付けた。

2005年からは、ベトナム画家の作品を世界の人々に紹介するために、国内外の美術館で豊栄コレクションの絵画展を開催した。

2020年には、このコレクション238点をダナン美術博物館に贈呈する意向を発表した。
この中にはインドシナ美術大学（Indochina College of Fine Arts/ベトナム美術大学の前身）を卒業したグエン・ギア・チー（Nguyen Gia Tri）、チャン・バン・カン（Tran Van Can）、トゥー・ヅゥエン（Tu Duyen）、トー・リエン（To Lien）、ドゥオン・ビック・リエン（Duong Bich Lien）など、多くの著名な画家の作品が含まれている。
また、他にも所蔵する49作品を市に長期的に貸し出した。

これに対し、文化スポーツ観光省は、ベトナム文化の普及に多大で積極的な貢献にメダルを授与し、ダナン市人民委員会からは国際友好強化のための活動に顕著な貢献をしたとして功労賞が贈られた。

伊藤氏は絵画が元の場所に戻ることに深い感動を覚えている。また、ベトナム人画家の作品は他にも100点ほど所有しており、ベトナム側に寄贈することも検討していると話している。