米紙がベトナムの絵本を購入すべきと紹介

ニューヨーク・タイムズ紙とウォール・ストリート・ジャーナル紙が、新学期に購入すべき絵本のひとつとして「My First Day」を推薦した。

「Hanh Trinh Dau Tien」(英題：My First Day)は、サイゴンを拠点とする作家・イラストレーターのフーン・グエン・クアン(Phung Nguyen Quang)氏とフィン・キム・リエム(Huynh Kim Lien)氏の二人が初めて単独で執筆した作品だ。
二人はこれまでにもいくつかの児童書プロジェクトに携わってきた。世界中で子どもの識字率向上と教育における男女平等を推進することを目的とした非営利団体「Room to Read」プログラムにも参加している。

この作品はメコンデルタに住む少年アンが、巨大な波、大雨、そして恐怖に襲われる不気味な森などさまざまな障害に直面しながら、初めて一人で学校に行くまでを描いている。

ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、子供たちが初めて授業を受けるときの普遍的な緊張感や不安感が圧倒的な瑞々しさで描かれていると評し、ニューヨーク・タイムズ紙は、自然の中にいる人間のちっぽけさと誰でも教育を受けることができることの不確実性を示していると述べた。

この作品は2014年にシンガポールで開催された「スコラスティック絵本賞(Scholastic Picture Book Award)」のコンテストに参加するために制作され、数百点の応募の中からアジア部門で最優秀賞を受賞している。

この絵本は2018年にベトナム語で出版され、英語版はイラストレーターのクリストファー・マイヤーズ(Christopher Myers)氏による新しい表紙と翻訳とともに、アメリカの出版社ペンギン・ランダムハウス(Penguin Random House)から2月に発売された。