子どもには、小さなうちからたくさんのことを学んで、大きく成長してほしいもの。しかし、単に「勉強しなさい」や「テストでいい点をとりなさい」と言うだけでは、なかなかやる気は引き出せません。それに、ただ知識を詰め込むだけの学習が、果たして本当に将来の役に立つのでしょうか。子どもにとってのよりよい学びの環境とは?身につけるべき力とは?環境ホーチミンのPhu Nhuan区で展開する日系の学習塾、いずみ塾にお話をうかがいました。
「子どもは好奇心のかたまりである」。よく言われている言葉です。子どもは大人が想像もつかない速度で日々たくさんのことを吸収し、知らないうちにいろいろなことが出来るようになって驚かされます。ただし、そこには自発的な「知りたい欲求」が大きく作用していますから、やる気がなければ「勉強をしなさい」といってもやらないし、「宿題だから」「テストだから」と、仕方なく取り組む勉強はなかなか身につかないものです。子どもが本気になるには、きっかけとなるモチベーション(動機づけ)が大きく関わっているのです。そして同様に、置かれている環境も大きく影響を与えます。
環境は、大きく分けて2つあります。子どもが頑張りを発揮する外の世界と、それを毎日の生活で支える家庭です。もちろん家庭も頑張れる場所ですが、大切なのは、外の世界でたくさんの物、事、言葉に触れること。外には、様々な経歴や感性を持ったたくさんの人や物があふれているのです。物でも人でも、子どもは接した分だけ、時に接した以上に大きな刺激を受け、モチベーションを獲得して成長してゆきます。そうした環境、人との出会いがたくさんあるのが、いずみ塾なのです。
「宿題だから」「テストだから」と、仕方なく取り組む勉強はなかなか身につかないものです。子どもが本気になるには、きっかけとなるモチベーション(動機づけ)が大きく関わっているのです (Photo: Ohike Naoto)
いずみ塾の教育目標は“「楽しく学び、「いきぬく」力を育てる”です。子どもが夢を持って生き抜いてゆくためのたくましさを育みます。「たくましさ」とはいわば、間違い・失敗を恐れず、答えのない問題にも立ち向かえる力のこと。いずみ塾では、そのための環境づくりにも努めています。様々な世代の先生たちだけでなく、同じ気持ちを持った同世代の仲間たちとの交流も含めてすべてが「出会い」であり、そのふれあいは、以降の人生において大きな財産となっていきます。
この教育目標は、会社が決めたものではなく、いずみ塾の全スタッフが一堂に会し、何日も意見を交わしながら自分たちで作りあげた目標です。つまり、いずみ塾に関わる全員の想いであり、行動の柱となっています。
子どもたちは皆、いろんなことを知りたい、成長したいという思いを持っています。それぞれが夢を持ち、夢に向かって進むことができます。いずみ塾は1人1人の成長を認め、全力で褒めてさらに伸ばすことを徹底しています。それが必ず“いきぬく”力を育てることにつながるから。そうしたサポートを行いつつ、親御さんとともに見守り、導いていく―そんな存在をめざしながら、今日も生徒たちと向き合っています。
小さなうちから全身で日本に触れる
いずみ塾にはさまざまなカリキュラムがありますが、今注目の日本語クラスもあります。8歳から14歳の子どもたちを対象に、目、耳、口、手を存分に動かして、楽しみながら学ぶ日本語学習を実施。講師は、日本人と日本語が堪能なベトナム人が、交代で行います。高校、大学で本格的に学ぶその前に、さまざまな年齢の仲間に囲まれながら、日本語への関心、日本文化への愛着を育むことができます。小さな頃に外国の文化に触れたという経験は、きっと豊かな「いきぬく力」を形成してくれることでしょう。
日本語クラス(8~15歳)
楽しいアクティビティーを含む、会話を中心とした授業を行います。