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ココナッツネクターを味わったことがありますか?

Cuisine    • 2018年01月01日

東京・上野公園で開催された「ベトナムフェスティバル2021」で、店の前で友人たちと写真撮影をするルー・ティ・ハンさん(右)ⓒ Tuoi Tre

東京・上野公園で開催された「ベトナムフェスティバル2021」に出店した際、友人たちと写真撮影をするルー・ティ・ハンさん(右)ⓒ Tuoi Tre

昨年12月上旬に日本で開催された「ベトナムフェスティバル2021」で、ココナッツネクター特設売店に聞きなれない商品に興味を惹かれた多くのお客さんが集まった。

ココナッツネクターとは、ココナッツの花から抽出した100%天然素材のミネラル豊富なシロップである。

このシロップはメコンデルタのチャービン省(Tra Vinh)に住むクメール族が天然の砂糖として使っていたが、需要が少ないために商品化されず、クメール族が使わなくなったことで次第に忘れ去られていったものだ。

ココナッツの花をスライスしてシロップを抽出する ⓒ Tuoi Tre

ココナッツの花をスライスしてシロップを抽出する ⓒ Tuoi Tre
伝統的な遺産を生かしたビジネス

ココナッツのシロップをココナッツネクターとして商品化させたのは、食品技術の修士号を取得したタック・ティ・チャル・ティさん(Thach Thi Chal Thy)と電気技師のファム・ディン・ガイさん(Pham Dinh Ngai)夫妻だった。

3年近く前、二人はティさんの母国語であるクメール語で「幸せな農場」を意味する「Sokfarm(ソクファーム)」を立ち上げた。

現在、ベトナムで唯一、ココナッツネクターを生産している会社である。
クメールの伝統的な技術でココナッツのシロップを抽出できるようになるまで、半年ほどかかったという。

家族経営の同社は、2019年6月の立ち上げ以来、25人の正社員を雇用している。
従業員1人あたりの月給は600万~900万ドン(約3万~4万5000円)で、現地の水準からするとかなり高い。
ココナッツネクターの収入は、ココナッツを売るよりも3~5倍ほど高い。

ソクファームの設立者であるタック・ティ・チャル・ティさんとファム・ディン・ガイさん夫妻 ⓒ Tuoi Tre

ソクファームの設立者であるタック・ティ・チャル・ティさんとファム・ディン・ガイさん夫妻 ⓒ Tuoi Tre
ベトナムの農産物に誇りを持つ

ホーチミン市から102km離れたメコンデルタ地方に拠点を置く同社は、国際的な事業戦略も展開している。
日本への足掛かりを作ったのは、長年、日本で通訳として働くパートナーのルー・ティ・ハンさん(Luu Thi Hang)の功績によるものだった。

ハンさんは、日本人がカナダのメープルシロップや他の自然食品を好むなら、ベトナムのココナッツネクターも歓迎されるはずだと感じたという。

輸入を決心をしてからは、毎日のようにSokfarmとチャットをして、最終的に輸入ができるまでには数カ月を要した。
まず、日本への出荷に必要な規格をクリアすることが最初の難関だった。
シロップとしての300以上の品質基準を証明する複雑な書類作成が必要だった。
品質問題だけでなく、文字フォントや言語など、商品表示に関する厳しい基準もクリアするために努力を重ねた。
そうして、ようやくアマゾンと並ぶ日本のECプラットフォームの一つである楽天に販売する店舗「COCOLALA」を登録することに成功した。

現在、この製品はタイ、カンボジア、日本で販売されており、さらに多くの市場拡大に向けて準備をしている。

商品を梱包するソクファームの従業員 ⓒ Tuoi Tre

商品を梱包するソクファームの従業員 ⓒ Tuoi Tre
〈Tuoi Tre〉
※これらのニュースは各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
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